確定申告と医療費控除 2

名古屋の弁護士の内堀です。

今回は,医療費控除のお話の続きです。

 

Q 医療費の領収の原本は戻ってくるのですか。

医療費控除を受けたい場合,原則として,領収書原本を提出する必要があります。

何度も領収書を使い回すなど不正に利用されることを防ぐためです。

しかし,原本を手元においておきたいという方もいらっしゃると思います。

そんな方は,税務署の窓口で,領収書を手元においておきたい旨伝えましょう。

そうすると,税務署の職員は,領収書の内容をその場で確認したあと,確認済みの印を押して,領収書を返してくれます。

なお,内容の確認に時間がかかることもあるので注意が必要です。

また,領収書原本の提示を後日税務署から求められることもあるので,しっかりと保管しておきましょう。

また,郵送の場合は,領収書を返却希望である旨わかるようにして,返信用封筒を同封しておけば,後日領収書が返送されます。

また,電子申告システムを利用する場合は,医療費の金額,医療機関等の情報をデータとして送り,領収書原本を提出する必要が無いので,領収書を手元においておくことができます。

また,2018年からは,医療費控除の明細書を提出することで,領収書の原本を提出する必要がなくなりました。