死亡届について

名古屋の弁護士の内堀です。

12月に入ったというのに,名古屋は時々汗ばむような陽気で,寒がりな自分としてはありがたいです。

 

今日は,死亡届に関することを書こうと思います。

人が亡くなったとき,最初にする手続きの一つとして,死亡届の提出があります。

 

届出義務者は,死亡届7日以内に届け出する義務があります。

誰が届出義務者かという定めは,戸籍法にあります。

第86条1項

死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から七日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から三箇月以内)に、これをしなければならない。

 

死亡届が出されていなければ,火葬を行うことができないなどの不都合があります。

また,正当な理由なく死亡届を出さない場合には罰則が定められています。

 第135条

正当な理由がなくて期間内にすべき届出又は申請をしない者は、5万円以下の過料に処する。

 

最近は,孤独死が社会問題化となっておりますが,賃貸等で一人暮らしの方がなくなった場合は,誰が死亡届を出さなければならないのでしょうか。

その点についても,戸籍法に定めがあります。

第87条1項

左の者は、その順序に従つて、死亡の届出をしなければならない。但し、順序にかかわらず届出をすることができる。

第一 同居の親族

第二 その他の同居者

第三 家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人

2項 死亡の届出は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人及び任意後見人も、これをすることができる。

 

戸籍法の定めから,後見する人がいない天涯孤独の方が賃貸物件で孤独死した場合は,大家さんといった賃貸物件の管理人らが死亡届を出す必要があるかもしれないので注意が必要です。