7月に入り、名古屋もかなり暑い日が続いています。
上場株式も投資信託も相続開始日の終値が相続税評価を行う際に重要な数字となってきます。
しかし、土日祝日は証券市場が開いていないため、そもそも、終値というものが存在しません。
こういった場合、思いつくのは、前後の数字を評価のために採用することです。
有価証券であっても種類によって、どの数字を採用するかは微妙に異なるので、注意が必要です。
上場株式の場合の相続税評価
上場株式の場合、①相続開始日の終値、②相続が発生した月の終値平均額、③相続発生した月の前月の終値平均額、④相続が発生した月の前々月の終値平均額、の中で最も安い値で評価をします。
相続開始日が休日の場合は、前後を問わず最も近い日の終値を採用します。
三連休の中日で、最も近い日の終値が二つある場合は、その二つの終値の平均を採用します。
なお、
一般的な投資信託の評価方法
基準価格×口数÷1万-源泉徴収額-信託財産留保額、という計算で算出されます。
信託財産留保額とは、解約の際の手数料で、目論見書を確認すれば、その留保割合が記載されています。信託財産留保額のない投資信託も多いです。
相続開始日は休日で、基準価格がない場合は、相続開始日前で一番近い日の基準価格を使って評価をします。
(「課税時期の基準価額がない場合には、課税時期前の基準価額のうち、課税時期に最も近い日の基準価額を課税時期の基準価額として計算する。」財産評価基本通達 199 証券投資信託受益証券の評価 抜粋)
このように、上場株式と投資信託では、相続開始日は休日の場合には、基準とする日が異なることがありますので、注意が必要です。