相続税を計算する際には、相続開始3年前までの相続人及び受遺者に対する贈与財産の額を加算して、相続税額を算出します。
この贈与財産の加算は、年間110万円の基礎控除額の範囲内の贈与だったとしても行われます。
ただし、そもそも贈与税の非課税財産に当たる場合には、この加算はなされません。
具体的には、
扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの(相続税法第二十一条第の三第1項第2号)、について、よく相談をうけます。
この規定のとおり、学校の授業料を支払う場合には、相続財産と切り離して考え、加算する必要すらありません。
ただし、教育費をまとめて先渡ししている場合は、この規定に当てはまらず、通常どおり贈与財産額を相続財産に加算する必要があります。
なお、さらに例外として、一定の要件を満たし教育資金贈与の特例の適用が可能であれば、教育費の先渡しであっても、相続財産に加算する必要はありません。
このように、相続税、贈与税に関する規定は、例外だけでなく、例外の例外が設けられることも多いので、相続や贈与により、税金が発生しそうだと考える名古屋の方は、お気軽にご相談ください。